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御伽噺 -Please bite me-

お年玉が羨ましい。

こんばんは、もうむしろあげる歳な夏樹です。

久しぶりに書いたらいつもより長くなりました。携帯で見るとちょっと長いかも、です。

短編、です・・・・・・よ?(何

何番煎じかわかりませんが、吸血鬼フェイトさん。

それでは、読んでくださる方は以下よりどうぞー!

献血にご協力ください。 ※拍手です 相変わらず空ですがorz



燦然と輝く満月の夜。


窓から見える海には金色の道。


夜の闇のような漆黒を纏い、月色の髪を靡かせて。


その道を辿るように、わたしのところへやってくるあの人。


わたしを捉えてやまない、紅い、瞳。


今日こそは。


わたしを貴女のモノにして。




フェイトちゃんと初めて逢ったのは、今日みたいな満月の夜。


風と戯れるように空を飛んでいるのを見かけて。


本物の吸血鬼なんてはじめて見たけど、全然怖くなんてなくて。


きらきら光る金色の髪と、優しそうな紅い瞳が、綺麗で。


でも、どこか寂しそうで。


気がついたら、手を伸ばしていた。




それから、満月のたびにフェイトちゃんは遊びに来てくれて。

たくさんお話をして、笑ってくれるようになって。

・・・・・・だけど。

その、わたしの血を吸おうとは、しなくて。

どうしてって尋ねたら。

苦しそうに瞼を伏せて。

「血を吸われた人間がどうなるのかは、なのはだって知っているでしょ?長い時間を、夜に紛れて生きて。普通には、戻れない。私から、離れることはできなくなる・・・なのはが、離れたくなっても。私のこの牙は、毒が強いから」

このときはまだ、覚悟も何もなくて。


わたしは、何も言えなくて。


だけど。


今日は、言うって決めたから。


フェイトちゃんの、側にいたいって。




「こんばんは、フェイトちゃん」

「こんばんは、なのは」

招き入れて微笑めば、涼やかな声が返ってくる。

囁くように優しいその声は、何度聞いても飽きなくて、大好きで。

逢えない夜を埋めるように抱きついて。

回された腕の優しさに、ほっとしたように息をつく。

甘えるように擦り寄れば、ふわりと撫でられて。

「あんまりくっつかれると、襲っちゃうよ」

なんて。

わたしが、それでもいいってしがみつくと。

決まってフェイトちゃんは。

「なのはには、太陽の下にいるほうが似合うよ」

そう言って、困ったように笑う。


だけど、フェイトちゃん。


わたしは、もう。


「・・・フェイトちゃん」


「うん?」


貴女の側にいると決めたから。


今夜からはわたしを、離さないで。


柔らかに細められる深紅を真っ直ぐに見つめて、告げる。


「わたしは・・・・・・戻れなくたって、いいよ。長い時間を生きることになったって。太陽の下にいられなくたって。フェイトちゃんがいたら、フェイトちゃんがいなきゃ、嫌だよ。普通じゃなくたって、隣にフェイトちゃんがいてくれたら、いいの。だから」

フェイトちゃんが、息を呑むのがわかって。


それに、微笑んで見せる。


「わたしを貴女のモノにして」


わたしの大好きな紅が、ゆっくりと滲んで。


綺麗な雫を、そっと指先で拭う。


その手を引き寄せられて。


強く、強く。


苦しいぐらいに、抱きしめられた。


「なのは・・・・・・なのは、なのは」

震える声で、何度も呼ばれて。


「うん」

その背に腕を回して。


「・・・ホントは。ずっと一緒にいたいって、思ってた。永遠に近い時間を、なのはといられたらどんなにいいだろうって・・・でも、なのはの色々なものを奪ってしまうから。それだけは、したくなかったから。ずっと、我慢してたのに」

そんなこと言われたら本当に止められなくなるよ、と。


まだ、躊躇う優しい愛しい人を抱きしめて。


「我慢なんて、しなくていいよ。もう、フェイトちゃんから離れたくないから」

柔らかな唇を指でなぞって。


毒が強いといっていたそれを。


わたしの首筋へ、導く。


戸惑うように触れられた唇。


促すように綺麗な金糸を撫でれば。


熱い舌が、ゆっくりと這う。


ぞくりと背中を奔る感覚に、跳ねる身体を抑えて。


フェイトちゃんの小さな頭を抱きしめた。


それを、合図にするかのように。


穿たれる、牙の感触。


溢れた血を啜る、水音。


受け取る感覚が、じわりと自分の中に広がって。


ああ、これは確かに。


毒なのかもしれない。


優しくて甘い、毒。


甘い痺れのようなそれに、支配される。


曖昧な、思考ですら遠のいて。


フェイトちゃんの温度を感じながら、ゆっくりと目を閉じた。




それからどのくらい時間が経ったのかはわからないけれど。

気がついたら、ベッドに横になっていて。

わたしと目が合うと、フェイトちゃんは嬉しそうに笑って。

それからすぐに、心配顔で尋ねた。

「なのは。・・・大丈夫?」

気遣うような声音に、頷くだけで返してから。

「フェイトちゃんって・・・意外と激しいね?」

悪戯っぽくそう言った。

「な・・・!?」

真っ赤になったフェイトちゃんに、くすくす笑いながら。

「これからも、よろしくね。フェイトちゃん」

ちゅ、と触れるだけの口づけをして。

「・・・うん。ずっと一緒だよ、なのは」

耳まで赤くなりながら、それでもキスを返してくれた愛しい人を抱きしめた。




燦然と輝く満月の夜。


海の上の金色を辿って。


夜の闇と、いたずらな風と戯れて。


貴女と二人、何処へ行こうか。






<fin>

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コメント

明日っていうたのに、全然更新せえへんねんもん、心配したんやからね。

まあでも、年が変わっても相変わらずで安心したけど。

今回の吸血鬼なフェイトそんもなんか、エロい。

あと、前にも同じようなこと書いてたけど、思ったんで一応書いとく。

こんな吸血鬼フェイトそんになら、いくらでも血吸わしてあげたいです、というか、むしろ吸ってくださ(ry

あと今回一番ツボだったとこ。
「フェイトちゃんって・・・意外と激しいね?」

なに、このなのはさん、可愛いすぎる。
もうね、なのはさん可愛すぎて夜勤中やのにニヤニヤが止まらないよ。


投稿: かずき | 2009/01/08 07:49

「どうして、他のサイトさんのなのはさんはこうも、可愛らしいのだろう」と、最近苦悩することが多い、ご存知魔ぎゅなむです。
 実際、可愛いですよねぇ~……うちの冥王様とは大違い(溜め息&血涙
 そして、今回のフェイトさんはすごくカッコいいですね。でも、やっぱり、ヘタレ♪(苦笑
 だけど、そこがいい、というか、それでいい(断言&力説
 それでは、これからも頑張ってください。応援しています。では、また。

投稿: 魔ぎゅなむ | 2009/01/08 13:00

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